domino
つながっていく
 僕の足下には、僕が死んでいた。友里も、友里のお父さんも、みんな、みんな死んでいた。そして、僕の右にも左にもぼやけた人のようなものがいた。
 「なんだ。僕は死んだのか?」
 驚くほど冷静に考えられた。たぶん、友里を殺してしまった事で自暴自棄になってしまったのだろう。もう、自分なんかどうなってもいいと思った。死ぬ事さえ許されないと思った。
 「その気持ちが仲間になるのには必要だ。」
 右から声が聞こえてきた。
 「お前はこれから死ぬ事も出来ず、永遠に自分のした業を悔やみながら存在し続けるのだ。」
 今度は左から聞こえて来た。
 その声に聞き覚えがあった。あの声だった。

 あの声は業を背負った者達の声だった。そして、僕のような者を見つけては、はじめはこれでもかと言うくらいに幸せにしていく。それから、血を求めだんだんとこっち側の世界の住人として慣れさせていく。最後に幸せの絶頂から叩き落とす。すると、僕のように死ぬ事も出来ずにただ血を求め、仲間を求め存在するようになる。
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