domino

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　僕は元々そんなに仕事は出来る方ではないのだけれど、その日はいつもにも増して仕事は上の空だった。彼女の事はもちろん考えていたけど、それよりもさっき聞こえたあの声の事ばかり考えていた。
そんな夢のような話は誰かに話しても信じてもらえる訳がないし、そもそもあの声の事を話すには昨日の事まで話さなければいけない事になる。そんな風に考えると一人で考えるしかなかった。
　あの声の事ばかり考えていたから、朝から書き始めた報告書は出来ている訳がなかった。