domino
 和田課長の威圧感のある声が背後から聞こえてきた。
 僕は顔が真っ青になった。もちろん、課長の顔は真っ赤だ。
 こんな状況で言い訳が見つかるわけもなく、僕はただ、ただ黙っているしかなかった。その態度が、更に課長の怒りを増大させた。聞くに堪えない言葉を次々と僕に浴びせてきた。こんな事をしていても報告書が出来るわけでもないのに、そんな風に考えてひたすら耐えるしかなかった。
 そんな考えが、僕に反抗的な表情をさせていたのだろうか、罵倒は止む事なく続き、僕はもう我慢の限界にきていた。
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