あなたに恋してる

私の携帯が鳴る。
ベッドの中から腕を伸ばし電話に出る。

「もしもし…お兄ちゃん⁈」

『美雨…元気にしてたか⁈』

「うん…お兄ちゃんは?」

『あぁ、元気だ。今日はお前に報告しようと思って電話したんだ』

「なに?いい報告⁈」

『その…俺『私達付き合うことになったの』』

電話の向こうで声がはもる。

「えみり⁈」

『美雨に真っ先に報告したくて遅くにごめんね』

「……良かったね。おめでとう」

『ふふふ、ありがとう。美雨のおかげだよ』

「2人とも惹かれあってたからだよ。私はただ、きっかけを作っただけだもん」

『でも、感謝している。お前は、大丈夫なのか⁈えみりから聞いたが…お前が真斗をずっと好きだったなんて…あいつ、結婚するのにお前はどうするんだ?」

携帯が奪われ真斗の手の中に…

「誰が結婚するって⁈」

『真斗⁈なんでお前がいるんだ?』

電話の声が漏れてる。
そんな…私が真斗をずっと好きだったって聞かれた⁈

「それより、俺は誰と結婚するんだ⁈」

『はっ、そんなの知るかよ。でも、お前は近々結婚するだろうって悠が言ってたから…てっきり。違うのか?』

真斗の怒りをはらんだ声にお兄ちゃんは慌ててる。
< 60 / 78 >

この作品をシェア

pagetop