嗤わない月の下で
「君は前、望まれていない子だといったけど、そんなことはない」

「どうして?」

「望まれていなかったら、産むことはないだろう、それに生まれても捨てなかった」

そっと、少女を抱きしめる。

「かえって良いのかしら?」

不安そうにたずねてくる。

「ああ、お父さんも、お母さんも、待ってる」

「うう・・・うわぁぁぁぁぁぁ」

少女は、私の胸のなかで泣きじゃくった。
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