好きなんです!


私は髪を染めていないので持っているわけもなくそう言うと次に聞きに行っている。

何と言うかアホみたい。
でも周りの子は明るく大丈夫とか言っている。
いや、大丈夫ではないだろう。

これは学校の書類とかで使う証明写真みたいなので、その髪の明るさだと撮って貰えないだろう。

なんか必死になっている向井くんが可哀想になってきて、小さな声で彼を呼んだ。
聞こえてないと思ったのに近づいてきて何?と不思議そうな顔をしている。

「前のクラスの子に持ってる人いるんじゃないの?さっきトイレで持ってる人見たよ。」

「マジ?どっかにいないかな。てかトイレって俺見に行けないし!」

「はあ。見て来ようか?」

私たちのクラスになるにはまだまだみたいだし、見に行く時間はある。

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