yellow ribbon
「天野さんおはよう」
「あ、中野さん。おはよう」
眠たそう。
夜更かしでもしたのだろうか。
つい読書に集中してしまったのかもしれ無い。
そんなことを予想しながら靴を履き替えた時。
「今日はストレートなんだね」
「え?」
「髪」
不意を突かれた。
気付いてもらえるとは思わなかった。
「へ、変かな…?」
自分の頭に手を置いてそう尋ねると、天野さんは首を横にふった。
「ううん。いいと思う」
「そっか…ありがと…」
なんだか照れくさくて、視線をどこに向ければいいか分からなくて。
地面を見た。