人魚姫の願い
「はい、これで人魚姫さまのお話は終わり。どう? 難しかったでしょ?」
 
「うーん……。うん、よくわかんないことがいっぱい! でも、おもしろかったよ、ママ」
 
「ふふ……。そう? それじゃ、早く寝ましょうね」
 
「うん……。ねえ……ママ?」
 
「うん? なあに?」
 
「にんぎょひめさま、かわいそう……」
 
「そうね。かわいそうかもしれないわね。だけど……」
 
「ふわぁぁぁ……ねむい……。おやすみなさい、ママ」
 
「はい、おやすみなさい」
 
 
 
 
『だけど……ママがその人魚姫なのは誰にもナイショなのよ』


<終わり>
< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

私が恋したのは女の子でした。
桜水城/著

総文字数/27,116

恋愛(その他)87ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私が一目惚れしたその人は実は女の子だった……?  「可愛い女の子が隣にいるなんて、意識しちゃってさ……情けないよね」 「い、いえ……そんなこと、初めて言われたので」 「あ、そうなの? 意外だな。キミの周りの男って見る目ないんだね」 優しそうな眼差し、優しそうな高い声。 一緒にランチをする仲になり、初めて訪れたその人の部屋で愛の告白。 でも…… 「ごめん……。僕、その気持ちには応えられないよ」 あっさり断られて、友達の前で泣きじゃくる私。 そして…… 「僕がどれだけ我慢してるかわからない? 好きなんだよ、キミが」 離れない。離れたりなんかしない。 私の思いは性別を超える―― 「小鳥遊(たかなし)」「月見里(やまなし)」のなしなしコンビが織りなすちょっと変わった恋愛模様。 【更新履歴】 2014.2.8.  連載開始。   2014.7.18. p75~p78更新。 2014.8.13. p79~p81更新。 2014.8.22. p82~p84更新。 2014.9.29. p85~p87更新。
桜の木に恋の花咲く
桜水城/著

総文字数/3,860

恋愛(純愛)9ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「校庭の片隅にある 推定樹齢五百年の桜の木に 口付けをしながら願うと、片思いが実る」 そんなおまじないの話を 全面に信じたわけではないけれど……。 少女は桜の木の下に立っていた。 片思いの先輩には他に思う人がいる。 それはわかっているのだけれど……。 気休めのつもりで少女が木に口付けをしたとき―― 「やあ! キミが僕を目覚めさせてくれたんだね」 にこにこと微笑む少年。 あなたは誰……?  【暖かい地方では 既にピークを過ぎているかも しれませんが、 まだ桜が咲かない寒冷地から、 桜の話をお届けします――】
戦場のバレンタイン
桜水城/著

総文字数/3,944

ファンタジー11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
バレンタインに合わせて短編を書きました でも 甘くないです 残酷です グロ描写あります それでもよろしければどうぞ 【2014.2.12. 開始  2014.2.14. 完結】 [追記] 果衣様レビューありがとうございます。 こちらこそ読んでくださり、 好評価もくださり、 ありがとうございました。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop