君をひたすら傷つけて
 この分だったら希望の大学に入学するのも夢じゃないかもしれない。自分の中での手応えが嬉しかった。この思いを伝えたいのはやっぱり時間を割いてくれた高取くんだった。特に数学は似たような問題も出たけど、何度も一緒にしたからか緊張せずに出来たのが良かったと思う。

 私は大学のセンター試験会場を出るとすぐに携帯の電源を入れ、高取くんにメールした。

『数学は教えてくれたところが出て解けたよ。ありがとう。めちゃ嬉しい。それに緊張もあんまりしなかった。今の自分で出来るだけは頑張れたと思う。これも高取くんに教えて貰ったからだと思う。本当にありがとう』


 するとすぐに高取くんからの返信メールが来た。


『僕も嬉しい。でも僕が教えたからではなくて、藤堂さんが頑張ったからだと思うよ。二次試験も頑張ってね』


 メールを見て、顔が緩む。私のことを自分のことのように喜んでくれるのが嬉しかった。

 センター試験が終わっても私は高取くんの病室に通っていて、毎日、一緒に数学を解いていた。そんな積み重ねる毎日が愛しいと思うし、高取くんが好きという気持ちは深まっていくばかりだった。


 心に思うのは『告白』


 私は高取くんを好きという気持ちが止められる自信がなかった。伝えたいと思う。

 私の本当の気持ちを…。
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