イケメンすぎてドン引き!







『ぜーぜー。校庭20周とかまじきっつー。ヒザとか関節も超痛ぇーし』



『お前さー急に背伸びたよなー。しかもどんどん痩せてきたし。2組の女子にカッコいいって言われてるらしーよ』



『まじ? ねーねーそれより、この中学の部活の厳しさって、思春期男子のありあまるあの欲望を萎えさせるためだと思わねー?』



『超くだらねーけどそれ分かるかもー。あはは!

……あーまじで、お前がデブキャラ脱出してモテ男になっても、今のままでいて欲しいわー』









『ねー吉野のヤツ、急にカッコよくなったよね! 痩せてきたしコンタクトにしたし。あたしちょっと好きかも』



『でもあいつ、恋愛系の話あんま興味なさそー。みんなでギャーギャー騒ぐ方が好きそうじゃん』



『わかるー。確かにそんな感じだよねー』




『掃除用具でバンド結成しよーぜ! お前がギター(ほうき)で、お前がドラム(バケツ)で、吉野は……』


『俺? やっぱボーカルっしょ。いくぜ! 1階席~! 2階席~! アリーナー! フゥーウ!』



『あはは、吉野それめっちゃウケるー! それスタンドマイクじゃなくてモップだしー!』



『見た目は超良くなったけど、やっぱ吉野は吉野だよねー』




吉野くんが転校することになりました。



ええー!? いやだー。寂しいよー。行くなよー!



でも吉野ならどこでも上手くやっていけるって。ぜってーモテると思うし。


新しい学校でも頑張れよ!








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