Blackberry〜黒い果実〜
ダメだ!
それだけは避けなきゃ。


「ごめんなさい。待ちましたか?」


竜司の側に駆け寄り声をかけた。


「いや、俺も仕事終わったとこだから」


屈託のない笑顔。
でも、その裏ではなにを考えているのだろうか。


ただ、食事に誘ってきただけじゃないはず。


「若葉ちゃん、今日は夜あるの?」


「今日はお休みです」


すっ、と自然に右手を捕まれた。


「そう、じゃあ行こうか」

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