白と黒、そして白濁

俺はあのとき周りをキョロキョロしていて白と鈴蘭とはぐれてしまった。
医者だから、常に薬草を探すくせがあった。

どうせ某のところに行くんだろうと思ってたから、薬草をとれるだけとってから向かった。

某はスラム街で探偵みたいな仕事をしていたから、人探しといえばだいたいみんな某のところへ行く。

そして、大雨が降ったから急いで某のテントへ走った。

すると反対側から白が走ってきた。
彼女はふらふらになって今にも倒れそうだった。俺の側で力尽きたように倒れた。
そして最後の力を振り絞って俺に言った。

「お願い!!!!!!波飛を!!!!
波飛をお願いします!!!!!!!」

そう言った彼女に驚いた。彼女の背中を見ると、結構前に会ったときよりも随分痩せた波飛がいた。

俺はとにかく某のテントから男たちを呼んで運ばせた。

波飛を診ると、背中に大きな傷があった。
この傷が開いたのだ。すぐに傷を縫った。
大方、スラム街のやつらにやられた傷だろう…
自業自得そう思った。
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