不幸ネット
 私だけが特別じゃないもんね……

 それに私には敵だらけというわけでもない。

 美樹は本当に私の事を気遣ってくれているし、他の社員とも別に折り合いが悪いわけではない。

 ただ一人、目の前に座るこの女こそが私にとってのストレスの原因なのだ。

 負けるわけにはいかない。

 私は少し気を取り直した。

 絶対に見返してやるんだから。

 こんなところで辞めていては、何だか逃げるみたいで嫌だ。

 それに、この程度の理不尽に負けてしまうなんて、辛く当られるよりも屈辱的だ。

 私は自分に渇を入れ、意気込んでキーボードを叩いたーー

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