月に一度のシンデレラ



俺は瞬時に品定めをした。若作りしているが、結構年いってそうだな。25歳くらいだろう。この肌寒い日に白いミニのワンピースから太ももを出して、馬鹿そうな女。俺の経験上、確かに言えることがある。「こういう女は楽勝だ」。

「元気だね。寒くない?」

「寒くない。ぜぇんぜん寒くない!お茶しましょうよ、ねっ」

お茶だって?どうせやりたいだけだろ。
そう言いたいところだったが、一応の手順として、喫茶店に入る。


向き合って間近で見ると、意外にも賢そうな顔立ちをしている。

「…大学生?」

礼儀として、見た目より3~4歳下を言ってやる。案の定、ものすごく嬉しそうな顔をした。つけまつげと濃いアイラインが全く似合っていない。色白の肌。ナチュラルメイクなら、きっと儚げな美人だろう。メイクがせっかくの顔立ちを台無しにしている好例だ。

「ううん。OLです」

「嘘だろ。会社で働いているようには見えないよ」

「働いてるもん」

きっと事務職だな。おそらく、普段はそれほど派手なタイプではないのだろう。
どんな格好をしていたって俺の目は誤魔化せない。女の内面は服装や髪形以外の部分にこそ如実に現れるからだ。話し方、テンポ、しぐさ、相槌、笑い方。

明るい茶色の髪が、胸の辺りまで伸びて波打っている。これはきっとウィッグだ。
金曜日の夜になると変身して男漁りか?こんなマジメそうな子が?
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