大阪セカンドシンデレラ
14、さようなら



ある日の午後。


学校が終わると、私は通天閣のゆかちゃんの店に来ていた。


自分の中の嫉妬心を振り払う事が出来ず、1人でいると悩みこんでしまいそうだった。



「どないしてん、浮かない顔して。」



心配しているように感じない、相変わらずの言い方。



「私って、どうしてこうも器が小さいんやろなぁ。」



「人間やからな、嫉妬もするやろ。まぁ、嫉妬するだけ好きって事や。」



「でも、実の妹に嫉妬するって私、やっぱり変かもしれん。」



「分かってるなら、自分で何とかしいや。」



相変わらずたこ焼きを回しながら左手を腰に当てて素っ気なく答えてくるゆかちゃんを見てふと気付いた。



「そう言えばゆかちゃん。」



「何や?」



「今まで聞いた事無かったけど、ゆかちゃんって恋した事あるん?」



「はぁ?」



必要以上の声を出して顔だけこちらに向けてくる。


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