純情喫茶―恋する喫茶店―
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オレンジ

喫茶店『柚葉』の定休日は、日曜日である。

開店してからようやく初めての休日に入った。

「休みだ休みだ」

笙が窓を開けると、爽やかな風が部屋の中に入ってきた。

「今日、買い物に行くから」

朝食の用意をしながら、玲奈が言った。

「俺も少ししたら出かけるけど」

「そう」

玲奈は笙にカップを渡した。

「いい天気ね」

晴天の空を見ながら、玲奈が言った。

朝食を食べ終えた2人は別々に外出した。

玲奈は店から歩いて30分のストア、笙は一度行って見たいと思っていた古着屋に出かけた。

鼻歌を歌いながら、2人は初めての休日を楽しんでいた。

この休日をどれだけ楽しみにしていたか。

そう思うと、鼻歌を歌わずにはいられなかった。
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