こっちを向いてよ、ダーリン!
……「ケイ」?
圭くんじゃ……ないよね。
そんなことがあるはずない。
先生の知り合いに、「ケイ」って人がいるのかな。
玄関から聞こえて来た先生の声に、耳をそばだてる。
相手の人の声はボソボソと小さくて、ほとんど聞こえない。
男か女かさえ判別できなかった。
近づく二つの足音。
――ど、どうしよう。
気持ちばかり焦る。
そうこうしているうちに、先生が戻って来てしまった。
「お迎えが来たぞ」