制服なんて
1.あいつの存在



〜凛side〜



「ムカつく、ムカつく、ムカつくー!!なんなのよ!あぁー!もう!ホントムカつくー!!!」


ベッドの上のクッションを壁に向け思いっきり力を込め投げつける。


何をそんなにむかついているかって言うとそれもこれもアイツのせいだ。




それは、ついさっきのこと…






──────────────────




学校からのいつもの帰り道という、道という道を通って、家の前にさしかっかった時。


目の前に見覚えのある人物がいた。


「あ・・・・」


見覚えのある人物に発せられた声に振り向くその人物。


幼馴染みである“豊川 哲二”の姿であった。


ちょうど家の前の門扉を“カシャン”と開けた所だった哲二。


「あぁ、お前か…久しぶりだな」


そう、ホント久しぶり。こいつは隣の家に住んでたけど今じゃ一人暮らし。


それでも、たまに顔を出していたけど去年は1年間の出張で顔を見ることは
一度も無かった。


だから、ホント…久しぶりで


言葉が出てこない。

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