雷獣

「いやいや!いります‼莫大な試験範囲をやるよりもこっちを勉強して出そうなとこ       
 ろ押さえて勉強した方が何倍も効率いいです‼」

「そうですか、持ってきてよかったです。」

「でもこれ、岳人はいいんですか?」

「岳人には勉強しないと思いますけど一応コピー渡したので大丈夫ですよ」

「そうなんだ、本当に助かります!、これお借りしますね」

「はい、テスト期間中は基本拓哉の家にみんな集まって夜までいると思うので何か    
 ったら連絡下さい」
じゃ、頑張って。と夏惟先輩は帰って行った。

鍵を閉めてプリントを広げる。
私が4時間かけて半分の範囲を覚えたところが4~5問しか問題になっていなくて
後半が重要なことが分かった。

とりあえずは夏惟先輩のプリントと試験範囲を照らし合わせて
あっていたらまずはプリントから暗記をしよう。

気合を入れて勉強に取り掛かった。

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今日は日曜日、明日からテストが始まる。
入院していた時よりも詰め込んで覚えたから時々頭痛に悩まされて最悪だった。

夏惟先輩のプリントのおかげでグッと勉強範囲が狭まったからお礼に行かなきゃ。

LINEEを開いて夏惟先輩にメッセージを送る。
”とりあえず今日までの追い込みは終えました。
 夏惟先輩のプリントがなかったらもっと大変でした。
 本当にありがとうございます。テスト終わったらお礼に行きます。”

送信したらすぐに既読がついて返信が返ってきた。
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