月下美人が堕ちた朝
20060725pm09:03

懐かしいホットミルクの味。

だけどユウコさんが作るそれは甘ったるくて、砂糖をそのまま飲んでるみたいだ。

あたしは少しだけ、本当に少しだけ、母親の作るホットミルクが恋しくなった。

二口程飲んで、あたしは帰ることをユウコさんに言った。

さっきのあたしの言葉ですっかり落ち込んだ彼女は、あたしに何故か「ごめんね」と言った。

ユウコさんは悪くないのに、と、あたしはぼんやり思いながら作り笑顔で話をそらした。

「また来てね」

あたしは頷いてダイニングを出る。

何だかユウコさんの切ない声が、ずっと耳の中で繰り返された。

あたしはカズヤの部屋のドアをノックして開ける。

カズヤは勉強机に座っていて、あたしが部屋に入ると同時にテレビを消した。

帰ることを告げると、彼は深刻そうな顔で、座れ、と、言った。

「座れ。
お前に何個か質問がある。
重要なことだ」
< 112 / 196 >

この作品をシェア

pagetop