美味しいほっぺにくちづけて。
「じゃあ、また明日。」



「うん、おやすみ〜」



夜練が終わり、和樹と部屋の前で別れると、どばっと力が抜けて、ベットに身をゆだねる。



いろはには、住み込みで働いているので、和樹と私は、部屋は違うにしろ、隣の住人だったり。


美玲は、住んでいるアパートが近所のため、ここには住んでいない。



私の隣の部屋にはもう一部屋、空いている部屋があるだけだ。
寮スペースは、私と和樹で、ジャリ道の庭を抜けてもうひとつの家に、咲良さんと千晴さんは暮らしている。



三代目である、咲良さんの父親、大将とその奥さんは、長年の夢である日本一周の旅に行ってしまった。


咲良さんも千晴さんも、笑って見送りだしたのを思い出す。




「泣きたい気分・・・・・」




今日は、ミスしちゃったし・・・咲良さんのかっこ良い顔に眉間に皺寄せてしまったし・・・



挙句の果てに・・・・・伊吹さんには、彼女がいるとゆうことを目のあたりにして・・・



涙が滲みそうになりながら、ケータイを取り出して、少しいじると、このままじゃ駄目だと思った私は、ウォークマンを片手に、外に飛び出した。



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