美味しいほっぺにくちづけて。

タンポポと空さんのやさしさ

夜、営業終了後。



美玲と和樹は、夜練をやっていたけど、私はやらなかった。




ちょっと一人になりたい・・・私って情緒不安定だな・・と、ふと思う。



私は、この前の公園までテクテク歩いて、ベンチに座った。



あいにく、雨は降っていない。今日は、朝から雨だったけど、夜には止んでいた。



そういえば、ここは・・・空さんがギターを弾いてくれた公園だ。


三日月公園。



少し薄暗いけど、ライトが幾つかあって、うまい具合に辺りを照らしている。


あの日、私はこれまでに無かった、何かを感じたんだっけ?
でも、それはあの日だけだったから、私は気にしないでいた。



座って、ひとり・・・自分のやるせなさを感じているときだった。






「小海?」





顔を上げると、空さんが私を見ていた。




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