美味しいほっぺにくちづけて。
咲良さんには言ってあるけど、この二人には言ってはいなかった。


私は、ぼそっと美玲と和樹にとりとめなく、ぼそっと言う。




「ん、何?」



聞こえてなかったのか、美玲が亀のように首を伸ばした。





「だから、空さんに。」





少しためらう私。


なんだか、照れくさい・・・二人に知られるってゆうのがさ。

いや、そう思ってしまうのは、私だけで・・
誰かに送ってもらうのはもしかして、普通のことなのかな?



「え、え?空さんって、咲良さんと同級生の空さん?」



「え、うん。」



美玲は、一瞬、何秒かびっくりしたみたいだけど、それからは、へぇ〜とニヤニヤと口元に手をかざす。



「やるじゃん、うみ〜。私も実は気になっていたのよ!おばあちゃんが亡くなって、うみも気持ちの整理がまだついてないと思って、なんだか聞けなかったけど・・・」



「心配してくれて、ありがと。」



美玲の反応に、私は照れた。

美玲も、和樹も私を心配してくれていたんだね。




「へー。」



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