【番外編】 Sicario ~哀しみに囚われた殺人鬼達~
細かいディティールが黄金色(こがねいろ)の金属に施されており、その真ん中には直径3cm程の藍色の宝石がはめ込まれていた。


「これは...ラピスラズリか。如何してこんな物を、貧困街の君が?」

「父が母に贈った物と聞きました...。もう、2人共死んでしまったんですけれど...。」

「確か...石言葉があったけど、なんだったっけ。」


ギフトが手を顎に当て思考を巡らせる。
生憎、ぼくは医学の事以外全く解らない。
お姉さんは石言葉自体を解っておらず、唯困っていた。
ぼくの近くに立っていたセルリアが口を開いた。


「ラピスラズリの石言葉は、『健康』『愛』そして...『永遠の誓い』だ。」

「セルリア!よく知ってたね。」

「馬鹿言え、ケビンに聞いたんだよ。」


本当にケビンはなんでも知っているんだな。
ぼくもケビンみたいな人になりたい...二重人格にはなりたくないけど。
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