はるのリベンジ
再会



私は、長州へ入った。


密偵を行い、東行先生が、下関にいることを突き止めた。


そして、下関の裏町で、入江様と知り合った。というより、近付いた。


今、東行先生はお命を狙われている。


この人が、信用できるかわからない。


私は、入江様の後をつけて、調べ尽くした。


そして・・・。


あ・・・。東行先生・・・。


天井裏から、見えた久しぶりの先生の姿に涙で視界が滲む。



入江様は、東行先生にとって、信用できるお方。



私は、下関の入江様がよく利用される遊郭で芸妓として、住み込みで働いた。



勿論、身体は売らない。



そして・・・。


入江様が店に来た。



はる「初めまして。梅春(うめはる)と申します。」


入江「初めまして。新入りかい?」


はる「はい。よろしくお願いします。」


入江「そうか。宜しく。」


私は、入江様の耳元で囁く。


はる「高杉 晋作様を驚かせたいのですが・・・。」


入江「お主、何者!?」


目を見開き、警戒をしている。


はる「私の名前は、小川 梅之助。本名は、はると申します。」


入江「あ・・・。君が、高杉殿の・・・。」


はる「はい。高杉先生のお側でお仕えしたいと思いここまで来ました。どうせなら、驚かそうと思い、入江様を調べさせて頂きました。」


入江「いやぁ。高杉殿や他の者から聞いてはいたが、くくくっ。面白いお嬢さんだ。」


どういう話が流れているの?



そして、東行先生を驚かせ作戦を、決行した。



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