雪恋~幼なじみとのクリスマス~
ちゃんと言わなきゃ分からないのに。
それに、何のために学校出てきたのよ。


家に帰るためじゃないでしょ。


あー…何やってんだ。

もういいや。家帰ろう。



「雪美っ!!」

前に息を切らせた拓海の姿。

「えぇ?なんで…」

奈央ちゃんの家にいるんじゃないの?


「お前、嘘つき。体調なんて悪くないんだろ?」

「わっ、悪いもん!」

「どこがだよ。」

拓海が私に近づいてくる。

体調悪くしないと。


「下手くそなんだよ。俺が分からないと思うか?何年一緒にいるんだよ。」

「うっ…」

分からないくせに。

知ったかぶり。

私の気持ち、分からないくせに。


「何怒ってんだよ。」

「怒ってないっ」

「帰るぞ。」



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