視線の先にはいつも君



だって、拓人と一緒にいたのは。



「あれ、篠崎じゃん」


「な、楢橋君…」




楢橋君だったから。






「篠崎も委員会だったの?」


いつものかっこいい笑顔で話しかけてくれる楢橋君。



「や、ちょっと拓人に聞きたいことがあった…んだけど」


いつもの調子で話せなくなるのはいつものこと。





私のバカ。



あんな堂々とドアを開けるなんて。


楢橋君がいるってわかってたらあんなことしなかったのに…!




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