青い記憶

晴くんがあれだけ警戒するのも、根岸くんが本当に良い人だからとわかってるからなわけで、やっぱりそこはさすが幼馴染だな〜なんて。



なんやかんや言って、2人の仲の良さが微笑ましかったりする。






「おい、清川〜」



「なに、どうしたの?」



「また俺、1番前なんだけど」





"また"って、去年は結局、森本くんが私の後ろの席の子に可愛い笑顔振りまいて変わってもらってたじゃん。




今年は私が1番後ろの席だし、他の後ろの席の子たちも派手めな人たちばかりだから、今回は無理じゃないかな。





「今年はおとなしく1番前に座ってろってことだよ」



「え〜、清川冷てぇな〜。なぁ、俺らさ、3年の仲じゃん?」



「ないから」



「チッ…バレたか」





そう言って渋々と前に戻っていく森本くん。





森本くんとは去年でぐんと仲良くなった。




6人で仲良くなってから、男女の友情って本当に成立するんだなと思った。



仲良くなった頃は既にみんな彼氏彼女がいたから、元々他のメンバーとそういう関係になるっていうのが頭に無かったっていうのもあるけど。





原口くんともそれなりに仲は良いけど、森本くんはずっと同じクラスだし、美優とのこともあっていろいろ相談にものっていたから、親友と呼べるレベルまできているかもしれない。




私が勝手に思ってるだけだけど。女友達とはまた違う視点から意見が聞けるから、男友達がいるのは本当に助かる。





本人には絶対言わないけど、私は森本くんのことけっこう頼れるところもあるから信頼してる。また同じクラスになれたのも、心強くて嬉しい。
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