桜龍の奴等

友真が爽の手に自分のハンカチを巻きつけた。

「ありがとう、もし 生きて帰ることができたら 埋め合わせするから。」

爽は冗談じゃなく、本当に死を覚悟していた。

「そんなこと、言わないでよ……」

そんな友真の呟きも知らず、近くにいた風牙に2人のことを任せ 土産屋の中へと突っ込んでいく爽。

「弱い奴らだ、俺が全員の相手をしてやるよ。」

敵の数をザッと数えると、30人ほど。

対する爽は、1人。
更には、武器もない。
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