桜龍の奴等

「っ、ハアハアー
莉乃……ゴメンな。」

爽は目が覚めた。
時計を見ると、24:00。

「俺のせいで……ゴメンな。」

爽の頬を涙が伝う。

もう1度寝ようとしたが、怖くて眠れなかった。

爽は今日手当てをされた傷を見つめて言った。

「弱いからな……俺。
結局 誰を守ることもできていない。

俺は、いつもそうだったな……。」

爽は "あの頃" を思い出していた。
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