桜龍の奴等

「大丈夫、何もないから。」

爽はそれだけをいうと、自分の部屋へと帰っていった。

莉乃……。

その日、一日中 爽の頭から 莉乃のことは離れなかった。

ここ最近、忙しい日が続いていて ここまで深く思い返す機会は減っていた。

「莉乃、俺は何があっても莉乃のことを忘れたりはしないから。」

爽は居るはずない莉乃に話しかけた。
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