桜龍の奴等

「松井……とか言う奴に簡単に捕まってしまった俺たちにも責任がある。

もっと、ちゃんと自覚を持っていたなら……また違ったのかもしれない。

俺たちの自覚が足りなかったんだ。

爽は悪くない。」

仁の力強い声。

「でも……その手……」

仁は、左腕を骨折したようでギプスで左腕が固定されている。

「俺はこれだけで済んだ。
俺は何ともない、俺よりも翔太の方が酷い。

アイツは今、病院の集中治療室にいる。」

「……え⁇」

「爽でさえ、そうだったから まぁ、可笑しくは無いのかもしれないけど、3日間 意識不明だ。

時々 脳波が途切れかけてる……らしい。

俺も病室には入れないから よく分からないんだが。」
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