ハンバーガーと私とガールズラブ
「あ、あのさ、私、恨み買うようなことしたかな?」


 私は少し緊張しながらそう聞いてみた。


 だが、相手は少しだけ驚いたような表情をして、私に言う。


「え? 恨み、ですか?」


「違うの? 仕返しするのに、こんなに人気の無いところに呼んだんでしょ?」


「……違います」


 女の子が少しふてくされた様に、それでもどこか悲しげに言った。


 なんだか思惑が外れてしまった。


 そして始まった沈黙。


 お互いに無言。


 静けさで胃が痛い。


 早くチーズバーガー食べたい。


 よし、今日はポテトもつけよう。


「じゃあ、何の用事なのかな? かな?」


 沈黙を打破しなくてはと力みすぎて、思わず、かな? を二回も言ってしまったけれど、特に意味は無い。


「えと、その」


 意味は無いはずだったのだけれど、女の子が再びたじろいだ。


 かな? の二回重ねは威圧の効果があったみたいだけれど、それは私の意図していないことだ。


 反省。


「大丈夫だよ。落ち着いて話してみて? ちゃんと聞くから、ね?」


 私は優しく微笑みかけてみた。
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