Successful Failure -短編集-




私は、煙草の灰を地面に落とす。




その時、指先に何か液体がついていることに気づいた。




生暖かい。そして、私の嫌いな黄色をしている。




ただ、今はその得体の知れない黄色い液体でさえも
愛しく思えた。




私は、その液体をなめた。




鉄の味がした。








「Gの乗った世界で」 完





< 129 / 516 >

この作品をシェア

pagetop