Successful Failure -短編集-
俺の座ってる席の斜め後ろにある机に太田は座った。
「で、相談なんだけど・・・」
クラスでは、お調子者で通っている太田陸人。
普段は、馬鹿なことをして、男子からは人気、女子からは反感をかうような男だ。
ただ、この様子だと、そのキャラは自分で作っている。
実際、こいつは頭がいいんだと思う。
少なくとも、俺よりも。
ちゃんと勉強をすれば、国立の大学なんか簡単に入れるだろう。
その太田からの相談だ。
何だろうか。
金か。
それとも・・・
「俺、好きな人がいるんだ・・・」
は?