紙飛行機にのせて…
刺そうとしていた。

「琴美⁉︎何してんだ!」
駆け寄り、カッターを奪う。

「ねぇ、えーいっちゃん?私って…生きてる意味あるの?」

そう言う彼女は、死んだ目をして、涙目になっていた。


「ねぇ、ねぇ…」

薬を直ぐに…と、彼女の状態からして、詠一は判断が出来た。


ナースコールをするのも良かったが、面倒いことになると嫌でやめた。



「ねぇ…」

「琴美、薬飲も?」

「…だぁれ?薬?」

サボった罰だと思った。それでも…


「うん、薬。」

「やーら!お兄さんのこと、知らにゃいもん!」

記憶障害…くそ!

「薬飲んで?」

「やーら!」


「薬飲まないと…ダメだよ!」
強く言った。

「〜分かったにゃ。」

「えらいえらい。」
頭を撫でた。


「えへへ^ ^」
彼女は、無邪気に笑った。


コップに水を入れて、それを渡した。

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