紙飛行機にのせて…
人を安心させるために、嘘をつく
「嘘をついてしまったな。詠一君に…けど…」

悪くて目覚めないまま…死を迎える。

良くて…あのままだけど、植物状態に…
どちらにしろ凶だ。


「琴美ちゃん、詠一君の…大切な人かな…いや、慎也にとっても…それに、琴美ちゃんの…」


嘘をついた。
けど、嘘は安心させるための嘘。


『悪くて植物状態。良くて、目が覚めて…いつも通り。』
そう、詠一に伝えた。


手術も、成功。
と、言ったが…半々だ。

慎也は、分かっていると思うけど…


「はぁ。ま〜た嫌われちゃうな…慎也に。」

確かに、俺の責任だ。
あの日も…あの時だって…


「はぁあ…慎也。唯香…」


デスクに突っ伏していると、
「俺と母さんが何?」

「な、し、慎也!まだいたのか⁉︎」
慎也が、扉の前に立っていた。

< 189 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop