黒十字、邪悪なり
End of days
屋上を、九龍都市を、埋め尽くすほどのアンデッド達。

既にこの国の総人口以上の数が、ベナルの臓腑から現れ出でている。

「どうなっているんだ貴様の腹の中は。黄泉の世界にでも繋がっているのか?」

自らの40の悪魔の軍勢にアンデッドの相手をさせながら、邪悪は薄笑みを浮かべて言う。

「第一次大戦、第二次大戦、古くはそれよりも昔から…数多の戦で死んだ兵士や一般人どもの骸を取り込み、俺の胎内で不死者に変えた連中だ…アンデッドのまま、ずっと俺の中で飼っていた…」

ようやくアンデッドを吐き尽くしたベナルは、開いた傷口もそのままに言う。

「来たるべき貴様との決戦に備え、溜め込んできたのだよ、ジャーク・ブラッククロス」

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