恋の治療は腕の中で
フィアンセ
何とか1日の診療を終えた。

あれからは、なんとか仕事に集中することができた。



私達は、マンションから近い駅で待ち合わせをし夕飯の買い物をして帰った。


これじゃあ本当に婚約してるみたい。何度も考えてしまう、今の私達の状況。

メニューは、悠文のリクエストの肉じゃがにした。

「旨い! 本当に紗和は料理上手だな。」

そういいながら美味しそうに食べてくれる。

そんな時の彼は優しい顔をしている。


「悠文って、どっちが本当の貴方なの?

仕事の時は冷たい顔で一歩外へ出れば優しい顔。」


「なんだよ。それ。そんなに違うかな?」


「あっ、他にも今みたいに俺様って顔もある。」


「うーん。どれも本当の俺だよ。

仕事とプライベートはきっちり別けるようにしてるから。

前の職場で一度失敗してるんだよ。

俺は普通に接してるつもりだったのに相手の女性は何を勘違いしたんだか、好意をもたれてるって。

最初は飲みに誘われたりとかだったんだけど、そのうちストーカーみたいに俺のことつけ回すようになっちゃって。

結局その子の親が心配して田舎につれ返って一件落着したんだけど。」


そんなこと……


悠文は悪くないんじゃない。

その顔で微笑まれたら誰だって勘違いしちゃうよ。
だから仕事場ではあんなに冷たい態度をとるんだイケメンって色々大変なんだなぁー。

でもそれってもしかして、私も勘違いしてる人の1人かもしれない。


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