蒼天の絆~夜空の琥珀2~
 
 セラを起こさないよう、静かに抱き上げる。


 悔しいことに背はこいつのほうが少し高いようだが……こいつのほうが、とても軽いようだ。



 なぜか顔が熱くなる。


 ギクシャクする足取りで部屋まで運び、ベッドに寝かせ任務完了。


 ふー、と額の汗を拭いたと同時に、都さんが満足げに頷いた。



「お疲れさま。それじゃあ、私も寝るからー」



 おやすみー、と笑顔で手を振られ、頷き返しそうになって……。



「はい!? 寝るって……ここでですか!?」



 動揺してセラを見てしまったのがいけなかった。



「可愛いからって、襲っちゃダメよ?」


「っ! 襲いませんっ!」


「あらそう? 聡ちゃんなんか、いつも大変だってボヤいてるけどね。お年頃ねぇ」



 ――そんなプチ情報いらない。
 
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