憎たらしいほど君が好き
真実、信実
****************

何で律儀に学校なんか来たんだろう。


昼休みになるまで気づかないなんて私は、


「間抜けだね」

「い…今それ思ってるから言うな…」

「まぁ普通に過ごせるんなら過ごしたら良いけど、俺なら確実に休むね」


購買で焼きそばパン争奪戦を繰り広げる真人を見て立ち尽くす私を嘲る男。


奴が薄く笑う。

「ま…そのパンパンな顔を気にもせず、購買に一人で来れるような図太い神経の持ち主なら有り得るか」 

「気には、してる」

「ふぅん。霞、あんた友達いないわけ?」

「いるよ!!蜜樹も千斗世も果帆も私の友達」

「ああそう」

「聞いたくせにあんたという奴は…!!それでも従兄弟か!」

「従兄弟故の華麗な喋りだと思ってるけど?」

「華麗とか自分で言うな」

つまらなさそうにイチゴオレを飲む夕陽。


何なのかな、本当。

イチゴオレとか私より可愛いもの飲んでるし。

私が今飲んでるのストレートティーなんですけど。


私も横でペットボトルを傾ける。
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