Darkness love1
だけど、今はそんなことを気にしているヒマはない。


『あぁ、可愛いサキ…早く会いたいよ!』


私は恐怖で、声も出なかった。


『…サキ?聞いてる?』


「……っ…」


『サキぃ~!!!無視するなぁ!!サキーサキ!サキぃぃぃ!』


「ひぃっ…!」


思わず携帯を下に落としてしまう。


私は、携帯を取らずにその場で固まった。


いや…固まったと言うより、動けなかった。


「サキさん?携帯落ちましたよ…?」


どうぞと言って携帯を下っ端君の一人が拾って渡してくれる。


「…あ、ありがと…」


携帯を受け取り、もう一番耳に押し当てる。


けれど、電話はもうすでに切れていた。

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