君が嫌いで…好きでした

ピロリロリン♪


湊「ほら見ろ!ハイスコアだぜ!」


千菜「すごい…」


最初は不安そうな東だったけどなんだかんだで慣れてきたのか少し笑うようになった


そして何気にさっき取ってやったぬいぐるみを大事そうに抱いていてなんとなく嬉しく感じた気がする


湊「うわ、そろそろ帰るか。家まで送る」


千菜「でも…悪いし…」


湊「いいから。ほら行くぞ」


一通りゲーセンを楽しんで俺は東を家まで送り届ける事にした
きっとかなのよろしくはそうゆう意味もあったんじゃないかと今になって少し思う


最初はめんどくせぇとか思ってたけど嫌な奴でもない

千菜「…湊」


湊「なんだよ」


千菜「コンビニ寄ってもいい…?」


そう言ったのでコンビニに寄って待ってるとすぐに東は袋を持って出てきた


千菜「ありがとう」


湊「何買ったの」


歩きながら東に尋ねた


千菜「野菜ジュースとパン…今日のご飯…」


待て待て…これでご飯のつもりかよ


湊「お前な…そんなんだから倒れたり病気すんだよ。食うときはしっかり食えって。それじゃかなも心配するぞ」


千菜「…湊は意外と料理上手だよね」


湊「あーうち母親が居ないからな。俺と親父はあの女に捨てられたんだ」


そう言うと東は言葉を詰まらせた
まあ当たり前の反応だよな


湊「んな気にする事じゃねぇよ。
って訳で親父は仕事忙しいしだから家事はよくやってんだよ」


そうゆう環境だからな


千菜「…私は…湊のご飯美味しくて好き」


湊「そりぁ自信あるからな。食べたかったらまた作りに行ってやるよ」


千菜「…うん。楽しみにしてる」


喋りながら歩いてるとあっという間に東の家に着いた


湊「ここまででいいな。じゃあまた明日学校でな~」


無事に家まで送り届けたしこれで俺の役目は終了~



千菜「湊」


湊「んあ?なんだよ」


千菜「私と…友達になってくれてありがとう。湊と一緒に居るの楽しかった。このぬいぐるみも本当ありがと」


湊「…そんな改まって礼言うことかよ。じゃーな」


東と別れた後1人で歩いてると今日の事をずっと思い返してた


なんでも東の笑った顔には本当驚いた
あいつ…笑うと可愛いじゃん…
東の笑顔が頭から離れない…

まさか俺…東の事…
いや…まさかそんなわけない。第一東はかなの彼女であって…


きっとこの気持ちはただの気のせいだろう
それより明日かなにはなんか奢ってもらおっと

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