ヘンゼルとグレーテル ~泣き虫な王子様~
泣き虫王子から"ヘンゼル"へ
『まず、ここへ来た人に"童話と同じように人生をたどり、Happy Endを送ってほしい"それが私の目的だ。そして今日、ここにお前が来た。』

「じゃあ、僕がハッピーエンドを迎えればいいんだね?」

『ものわかりがいいじゃないか。そういうことだ。』

「ところで、ハッピーエンドって、何?」

まだ幼いレオにはハッピーエンドの意味がわからなかった。
でも、なんとなくわかる気もしていた。

『つまり、みんなが幸せになれる終わりを迎えればいいってことだ。』

「そっか。いいよ!僕、頑張るよ!」

本当にわかっているのか微妙なところではあったが、レオが頑張ると言っていることにはかわりないので、老婆はレオに任せることにした。

『ならば頼むぞ。頑張ってくれ。
……ただ、今までにHappy Endを迎えられた人は1人もいない。』

「大丈夫だよ!僕は絶対に成功させるからっ!」
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