神様なんていない
お婆さんに病院の場所を聞き、私は海の見える丘まで来た。そこに遠矢が運ばれた病院があるらしい。


一見、病院があるとは思えなかったが、そこには立派な建物があり、消毒液の匂いが外に漏れていた。


心臓が不安な音を立てている。私は病院に入り、遠矢がいるか受付で確認をした。


面会謝絶。


その言葉を、受け入れたくなかった。


どうして。どうして。どうして。


神様なんていない。
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