絶対やせて貰います。

小岩井父の秘密


「お邪魔しました」

「こいちゃん行こうか」

「またね。こいちゃん」

「こいちゃん連絡待ってるわね」

小岩井家の皆さんと一緒に夕食を美味しく頂いての帰り際

挨拶を交わしていたところでマリアさんから掛けられた言葉が若干プレッシャーだったりする。

「はい、また連絡入れます」

私の笑顔。

不自然に見えてなければ良いのですが……

元々料理好きなマリアさん

一人で和食を作れる日もそんなに遠くはないと私は確信している。

でも時間の許す限りは平日にも小岩井家へお邪魔させて貰うつもりだけど、

過度に期待させておいて行けなかったら申し訳ないので今は内緒にさせて下さい。

夕食後に旭君とお互いの番号を登録し合ったり、今後の事も簡単に相談する事ができた。

週4日ほど大型スーパーでアルバイトをしている旭君に

「出来ればバイトの無い日に来て欲しい」と言われてしまった。

「一人で帰れるし気にしなくて大丈夫だよ」そう言ったのに

「俺が気になるからさ……雨の日は車で、天気が良かったら歩きで送る。

こいちゃんの家からだとジョギングするのに丁度良い距離だしね」

ニッコリと笑顔付きの申し出に、これまた反論の余地が無い。

マリアさん同様に旭君もディベート力が高い『この親にしてこの子あり』って感じでしょうか?、


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