素直な気持ちが言えたとき
いつもの二人
午前七時半、いつものように急いで朝食を食べながら簡単に髪をセットする。


はるか『母さーん、お茶ちょーだーい!』


母さん『お茶くらい自分で出せないの?だから早く起きなさいって言ってるでしょ。』


はるか『あーわかったわかった。早くちょーだーい!』



母さん『もう!そろそろ俊くん来るんじゃない?』



はるか『だから急いでんじゃん!』



私は高校二年の普通の女子高生。そろそろ幼なじみの俊が来るから急いで準備してるとこ。



奈央『行ってきまーす。あ、俊兄来てるよー。』



今のは妹の奈央、いつも要領よくて私の先を行く。



奈央『姉ちゃん?まだだよ、姉ちゃーん!どんくらい?』



母さん『俊くん、はるかまだだから入ってて。』



俊『あ、おじゃましまーす。ん?はるか、髪跳ねてねぇ?』



俊は幼稚園からの幼なじみ。家が隣でいつも一緒に学校に行く。時々私の家でご飯食べたりするくらいの家族ぐるみの仲だ。



はるか『マジ?歩きながら直すわ!』



母さん『いつもごめんね。はるか!俊くんいないと毎日遅刻してるよ!お礼言ってるの?』



はるか『(トースト食べながら)んーんんんん!』



俊『いや、いいから早く食えよ!』



バタバタしながらのいつもの朝の時間。ま、私のせいでバタバタしてるんだけど…。



はるか『俊!マフラー選んどいてー歯磨きしてくる!』



俊『…つーか皿片付けろよ。ちーママ大変だろーがよー。』



ちーママは私の母さん。名前がちよだからちーママ。俊は私を待ちながら皿洗いしてる。



母さん『俊くんありがとね。あの子にジュースおごらせるから。』



俊『マジっすか?やりー!はるか!俺オレンジなー』



はるか『ちょっと母さん!今月3回目だけど!』



母さん『嫌なら早く起きる!はい!時間見なさい!』



俊『うお!やべーじゃん!はるか!俺行くぜ?』



はるか『ちょー!一緒に行くってば!』



俊『ちーママ、行ってきまーす!』



はるか『俊!もー!母さん、行ってきまーす!』



先に行く俊のとこまで走って追い付く。



はるか『髪、跳ねてるとこどこ?』



俊『ここ、これ押さえてなきゃ厳しくねぇ?髪止めねぇの?』



私から髪止めを受けて私の髪を器用に止める。



そんないつもの朝の登校風景。これがごく普通なことで、居心地のいい朝なのだ。
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