君のとなりで
なに?そんなアホ面して。」

あのね!アホ面ってこっちがどれだけドキドキしたことか…まあ普通この状況ではそんなことしないか…何だか少し拍子抜け。

「星に書いたお願い事、叶うといいな。」

なんとかこの恥ずかしい空気をどうにかしたくてわざとらしい大きな声を出す。

でもこれはほんとに思ってることだから!颯とずっと一緒にいたいっていうのは本当の気持ち。

「お前そういうことさらっと言うなよ。」

パッと顔を背ける颯。また照れてるのかな?

「颯は?」

クリスマスっていう特別な日。颯の甘い言葉が聞きたい。プレゼントまでもらっといて贅沢かな…

「……ん、俺も。」

そういってあたしの髪をぐしゃぐしゃにする。照れ屋で不器用な颯にはそれが精一杯なんだって伝わってくる。

それだけでもあたしにはちゃんと聞こえたよ。そう、思ってもいいんだよね?

「ほんとに今日はありがとう。」

颯の方を見て笑うと颯の顔がパッと赤く染まる。

「その顔、あんまりすんなよ?」

颯の言った言葉の意味はわからなかったけど、とても幸せな、大切な思い出になったクリスマスになったよ。

颯、もう一度、ありがとう。
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