君のとなりで
それに引退すれば、本格的に受験モード。

大学のサークルにはもちろん入る予定だけど半年以上、公式戦には出れない。


そして放課後、貴重な部活の時間を削ってまで出なければならない委員会にイラつきながら、教室を出る。

「颯君!一緒にいこ?」

相変わらず派手な西田が俺の腕を掴んだ。

「…離せよ。」

誰かに見られたらめんどくさいことになりそうだ。

「いいじゃん、一緒に行こーよー!」

はあ…こいつとまた同じ委員とか、気が重い。

苦手なんだよな、こういう女。

やたらベタベタしてくるし、男慣れしてて、積極的で。

それに濃いマスカラの目元やケバい化粧をした顔、これでもかってくらい短くしたスカート。

目のやり場に困る大きくはだけてるシャツに目がチカチカするようなアクセサリー。

こいつのことけっこうかわいいっていってるやつがいるらしいけど、俺にはさっぱりわかんねえ。

「ねえねえ、颯君ってさ、彼女と付き合ってどれくらいなの?」

西田が興味津々って感じで聞いてくる。

「関係ない。」

他人に、てゆうか西田にそんなこと話したくない。

「幼なじみなんだよね~そういうのって付き合ってからも幼なじみの延長線みたいにならないの?」

マジでこいつめんどくさい。

しかもちょっと当たってるとこがムカつく。
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