君のとなりで

協力 side颯

「それでね、席とかは全部二人が隣に来るようにするでしょ?それから…」

一所懸命にノートに書いてあることを説明してくる実結。

作戦会議ノートと表紙に書かれたそのノートはわざわざ実結が作ったもの。

中身はご丁寧に色ペンで、もしかして授業のノートより丁寧に書いてるんじゃ?と思うくらい。

「ちょっと!颯?聞いてるの?決戦は明日なんだよ?」

決戦って…大袈裟だな。

なんでこんなことになったのかと言うと、ことの始まりは一週間前の昂の発言。

「颯、俺さ、早紀に告白しようと思う。」

やってなかった数学の課題をやっていた俺の机に来て、真剣な面持ちで何を言い出すかと思えば…

って…はぁ?

「マジでいってんの?」

「当たり前だろ?こんなこと冗談半分で言えるかよ。」

そう言う昂の顔は、長い間付き合ってきた俺でも初めて見るくらいの真剣な顔。

「ん、まあ頑張れ。」

そうとしか言いようがなくて、とりあえず言うと、昂は俺の数学の課題を取り上げた。

「おい!なにすんだよ!」

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